苦労話(4): 信用できないフランス医療・大誤診の壁
ここ数日記事が書けなかったのは,時期外れのインフルエンザをうつされてしまったからである。熱と頭痛と鼻水。こいつはつらい。昔京都に住んでいたとき,妻と息子(当時1歳)と3人で,A型とB型両方にやられて地獄を見て以来のつらさである。
そこで今日は,もはや懐かしくさえある「壁」シリーズ,これに立ち戻ってみたい。「大誤診の壁」である。
日本人はどうしても日本人医師や日本語の通じるフランス人医師に頼る傾向がある(そういうのは,『地球の暮らし方』などにきっちり載っている)。それは,フランス語で症状を説明できないとかいう問題だけではなく,ある別の理由がある,というのが私の見解である。まずは私(と息子)の体験から得られた教訓を語ろう。
▼昨年の5月くらいだったと記憶している。ちょうど不動産のトラブル(※いつか書きます)から一段落し,新しい住居から息子が幼稚園に通いだした矢先だった。息子が幼稚園から紙をもらって帰ってきた。「5月×日,フォンテーヌ・ブローの森に遠足に行きます。親御さんはここにサインを」というような紙だった。もちろん,言葉が不自由な息子は幼稚園に行くこと自体をとても苦にしていたが,初めての遠足はとても楽しみにしていた。親も喜んですぐにサインをした。
その前日あたりから予兆はなくはなかった。小さな「めばちこ」(関西)ができていたのだ。これを関東では「ものもらい」,医学用語では「麦粒種」という。要するに,目にばい菌が入ったらしい。それでも,言われないとわからないくらい小さかったし,われわれもそういうのができることもあるし,特に気にしてはいなかった。
ところが遠足当日未明になって,息子が「目が開かないヨー」と言って起きてくるではないか。朝5時半のことである。「こんな時間に何やねん」と見れば,お岩さんというか「ノートルダムの鐘」のように右目が腫れているではないか。これにはあっと驚いた。
どうしようか。残念ながら,新参者のわれわれはパリの病院そのものに詳しくない。知っている大きめの病院(A病院と呼ぼう)にとにかく電話だ。ここなら一度,下の子が肘関節を亜脱臼(「肘内障」)したときに直してもらった。高いらしいが,日本セクションもあるし,信用はできそうだった。救急でも何でもいいから,もし手当てが早ければ,この時間なら遠足に間に合うかもしれない。
かけてみた。すると,窓口の女性はこう言う。「A病院では,小児の救急はやっていないんですよ」。フランスでは,小児を診ることのできる医師とそうでない医師があるらしい。小児こそ救急のお世話になる機会が多そうなのに,と思ったがしかたがない。「ブローニュにあるB病院と,15区にあるC病院があります。そちらに行ってみては? どちらがいいですか?」とのこと。選ぶ基準などないので適当にB病院の住所等を教えてもらい,さっそく行くことにした。
▼タクシーでB病院に駆けつけると,もう6時を少し過ぎていた。閑散とした救急棟に着くと,患者は私たちのほかには誰もいず,スタッフの皆さんはキャンプファイヤーのように車座になってご歓談を楽しんでおられた。私らが入っていくと,「さ,仕事仕事」というように三々五々持ち場に戻られた。実を言うと,このへんですでに「おかしい」という雰囲気が漂っていた。
受け付けの女性(看護婦さん)は親切で,こちらの語学の至らないのにも根気よく対応してくれた。別室で待つように言われてから,数十分が経過した。もう6時半だ。若いお姉さん先生がやってきた。こちらのフランス語はまだダメだし,向こうの英語もわけわからないので,問診は難航したけれども,とにかく進めていった。しかしどうもおかしい。彼女は「昨日特別なことをしなかったか」についてとてもしつこく聞いてきた。こちらは別に何もしていないのでそう答えるが,釈然としない様子である。要するに,こうなった原因を私に尋ねているのである。つまり,診てもわからないということのようだ。
「オーケー」彼女は口火を切った。「まずこれで目を洗います。これは水です」そう言って,水で息子の右目を洗う。そして言った。「たぶんこれは感染ではないと思います」。私が「え?」と聞くと,「たぶんアレルギーでしょう」とのたまう。「いやそんなはずはないですよ。アレルギー体質じゃないし」と答えたのだが,その答えがどの程度彼女に伝わったのかわからない。
「わかりました。こうしましょう。今から抗ヒスタミン剤を投与します。ここで1時間くらい待って様子をみてください」「え,でも学校に行きたいんですが」「よくなったら行ってもいいですよ」。
このぶんでは今日の遠足はアウトだろう。しかし治すことが先決だ。頭の中を混乱させながらも可能性に賭けてみようとした。
▼しかし,ここは何と怪しい病院だろう。まず衛生状態が日本では考えられないほど悪い。パリの街自体の衛生状態は周知のように日本に比べて格段に悪いが,病院までそうなのか。トイレもたいへん汚く,備え付けの紙も切れたままだ。メンテナンスをしていないのが伺える。この点A病院とは格が違う気がした。A病院はブルジョアの病院と言われるだけあって,かなりきれいである。
失意のうちに幼稚園に欠席の電話を入れた。1時間数十分後。子ども用の待合室にいたわれわれのもとに,彼女がやってきた。彼女は息子に「どう?」と聞く。息子も,「よくなったような気がする」と言う(おそらく抗ヒスタミン剤の効果で感覚が鈍化していたのだろう)。「オーケー。学校に行っていいわよ。お大事にね」。
そう,これで診察はおわりだった。投薬もなしにだ。「ええーーっ……」。何だか処方箋のような紙(でも薬は処方されていない)をもらい,「お金は今払わなくていいから」,と言われたわれわれは,払えといわれてもそもそも払う気などぜんぜんないかのように,会計の前を素通りして足早に表へ出た。
混乱しながらも,もしこれが誤診であった場合のことを想像する。薬がないとヤバイだろう。これはアレルギーじゃなくたぶん麦粒種だ。あいつに言ってもダメだろう。別の医者に行かないと。
念のため妻に連絡し,ことの次第を報告した。妻はネットでアレルギーの場合と麦粒種の場合の違いについて調べていた。「それはおかしい。絶対麦粒種だよ。そこから急いでA病院に行って」ということになった。われわれはB病院前のバス停からA病院を目指してバスに乗った。
▼すでに通常の診察をしている時間,つまり9時過ぎに,A病院にたどりついた。日本セクションは言葉の問題がなくてやはり楽だ。「朝方電話して,B病院に行った者ですが……」とアポなしながら日本人医師に診てもらう。この先生は今もずっと診てもらっているたいへん信頼できる先生である。
息子の右目を見るなり,「あ~っこれは痛いよねー」。先ほどB病院でもらった紙を見せながら,「実はB病院でかくかくしかじか……」と言うと,「ええっ,これでアレルギーって言われたんですか?」との驚きのお返事。「はい。水で洗って,抗ヒスタミン剤を飲まされただけで帰されました」と言うと,「こーれーはばい菌でしょう~」とおっしゃる。実はこの先生,アレルギーが専門なのであった。アレルギーでないことは見ればわかるわけである。
「B病院ねぇ……,普通こんなことないんだけど,運が悪かったですねぇ……」。フランスは,何事も「運がすべて」のお国柄である。
「とにかく,眼科の方と僕の方,両方で診ましょう。眼球の内部に感染があるといけないので。さきにそっちに行って,あとで戻ってきてください」と言われ,A病院内の眼科(隣のブース)に回される。
眼科はフランス人医師だった。言葉の問題はあったが,日本セクションの人に助けてもらいながら何とか問診をした。CTスキャンを取るという。眼球の内部を検査するためだ。それは従来予約が必要だが,急性症状なので無理やり順番に割り込ませてもらえた。ただしその日に検査をしても結果が出るのは数日後なので,あまり役に立たないのだが。ともかく,処方箋を書いてもらう。ばい菌を殺すための抗生剤,塗り薬,点眼薬だ。最初からA病院に来ればよかったじゃん,とちょっと安心。それをもって日本セクションに戻った。
▼さて,くだんの日本人医師は,その処方箋をもって唸っている。「う~ん……」。どうしたのだろう。また何か問題なのか?
「どうしようかな……」
何でしょう。
処方された抗生剤を指し示しながら,「残念ながら,この薬は日本人には効かないんですよね」とおっしゃる。
へ?
「日本人が日本からもってくるのはだいたい黄色ブドウ球菌なので,この薬じゃなくこっちじゃないといけないんです(MRSAだとまた違う処方をしないといけないけど十中八九黄色ブドウ球菌でしょう)」。
そ,そういうことがあるのか……。パリの街が不衛生なのでいろんな未知のばい菌に囲まれて,そういうのが目に入ったかと思いきや,もともともっていた菌が入ったらしい。いちおう目脂を少し取り,検査に回したが,結果的に菌は出なかったようだ。
ともかく,もう一枚日本人医師の方に処方箋を書いてもらう。「こちらの方を飲むようにしてください」。
すぐに家路につき,近所の薬局で問題の抗生剤を購入。1週間ほどで腫れは完全になくなった。やはりこの薬が正解だったのだ。が,言われないとわからないくらいだが少し色が残ってしまった。泣きはらすと右目の周りが左目より少し赤くなる。大きくなったらわからなくなるだろうが,かわいそうなことをしたものである。初動を間違ったかもしれない。
▼というわけで,私は現在に至るまでこのA病院の日本人医師にしか信頼をおいていない。フランス人医師がどんなに名医であったとしても,日本人が何菌をもっていて,何人が何菌をもっているか覚えているとは限らない。
もちろん逆に,日本人医師だからというだけで信頼はできない。その前にかかったことのある別の日本人医師は,子どもたちの予防接種を,5種混合とか6種混合のワクチンでやれば1回ですむのに,儲けを多くとろうと毎週バラバラに打っていた。カネは保険でカバーされたからいいようなものの,かわいそうなのは子どもたちで,週に一度注射が待っているため夜中にうなされる始末である。とにかくこちらがモノを知らないとどんどん騙され続けることになる。警戒が必要だ。
アメリカや日本では医療訴訟で誤診と認定されるとかなりダメージを受ける。他方フランスでは医療訴訟そのものが少ないという。なぜならフランスでは医師の権利はとても保護されていて,患者(つまり非専門家)が医師(専門家)を訴えてもほとんど勝てないらしいからだ。医療に限らず,フランスという国は消費者オリエンテッドではなく労働者オリエンテッドな国である。消費者としては,自らの身を守るだけの知識と機転が死活的に必要なのだ。
しかし,B病院の請求書が来たときには,闘う元気はなくあっさり払ってしまった(保険を使った)。こういうことをしているからダメなのだろうか。たぶん闘ったとしても日本と違ってここでは皆さんに同情されないと思うのだが。
追記 le 04 mai 2005
フランス・パリ海外生活ブログさんの「信用できない? フランスの医者」という類似の記事を見つけました。こちらもご参照あれ。
ディスカッション
コメント一覧
あらまぁ~っ。ちょっとびっくり。私は長年ドイツに住んでいたのですが、ドイツでも日本人の体質を知らないために怖ろしい診断を・・・ということはときどきありました。中でも焦ったのは妊娠中の検診で「赤ん坊が小さすぎる。第X週目では直径Oミリじゃなきゃいけないのに・・・これは不育症です!」なんて宣言されて・・・日本人が小さいってことを忘れてたみたいです。
ビアンカさま
コメントありがとうございます。ドイツ人はでかいですからねぇ。オランダ人ももっとでかい。
赤ん坊といえば,看護婦が「蒙古斑」を知らず,虐待を疑われて隔離され……なんて話も聞きますね。これはあくまで伝聞です。
それにしても,やはり「人種」っていうくらいなので体質にはさまざまな違いがあるようです。考えてみれば同じ人種のなかでも個人差があるのですから,異なる人種で同じ薬が効くとは限らないと認識した方がよさそうです。
これに関するコワイ話は伝聞ならまだあるので,機会があれば。
大変でしたね~。
私は旅行中に風邪で処方された薬飲んだら体中に謎の赤い発疹ができてしまったり、鼻づまりの薬が強すぎて粘膜が炎症を起こしたり。。。。
でも、日本のお医者さんより、何を聞いても詳しく教えてくれて好印象(日本のお医者さんの中には、素人は黙って言うこときいてろ的な態度の方もいたりするので)。
そういえば、滞在中に歯の詰め物が取れて、日本人の歯医者さんに電話したら応急処置だけでン万円もかかると言われ、仕方なくフランス人の歯医者さんに行ったら10分の1くらいで済んだことがありました。帰国後かかりつけに行ったら、とてもきれいに処置されてると褒めてました。
外国で病気になると大変ですね。
管理人です。すっごい遅い返事で恐縮です。
しかも『パリノルール』さまからコメントいただけるとは,光栄の至りであります。私もジュンクで買いました。高かったです。日本で買ってくるべきでした……。
外国で病気になる,これはやはりたいへんなことですから,外国に長く住むということもやっぱりたいへんなことです。絶対どこかでお世話にはならないといけない。
医者によって料金が全然違う,というのもわれわれには不可解な感じですね。しかしもともと階級社会ですから,金額に応じたランクの医療を皆さん受けてらっしゃるのだろうと思います。日本も自由化するとそうなるのでしょう。
あとフランスの場合の問題は,お医者さんも「急いでくれない」点です。ご存じのように,郵便局でも何かのレジでもどこへ行っても,客が長蛇の列であろうともおかまいなしにのんびり,ゆっくり,まったりやってますよね。お医者さんもそうなので困ります。ここに長く住んでいると,はっきり言っていつか取り返しのつかないことになると思います。
便利な救急医療システム
社会分析的ブログの信頼できないフランス医療・大誤診の壁を読んで、ご苦労及びお怒りをお察しすると同時に思い出したことがあるので書いてみたい。
子供を持つ者な…
大変だったこととお察しいたします。確かにどんな名医といえども世界中の人種と国のすべての病気や症状を知っている人はいないでしょうから、日本人独特の病気などは「こっちの方が知ってる」くらいでしょう。
思いついて救急システムについてエントリーしてみましたのでTBさせていただきます。
はじめまして。
パリの病院に関する話題、興味深く読ませていただきました。(わたしもパリ在住なので。)
わたしの場合は運良くも案外良いフランス人医師に出会っているので、いままで日本人医師に看ていただいたことは無いんですが、やはりお医者様の質も人によりけりかなぁ?という気がしています。が、欧米人と日本人との持つ菌の違いなど、実際切実な問題もありますよね。これは、いくら良いフランス人医師でも、知ってる人でなければ判らないことだし。
わたしの場合、いつも病院へ行く前にネットであらかじめ調べています。(今回の奥様のように。)そして、ネットで調べた情報をフランス人医師にも伝えることにしています。
すると、診察時間をしっかり取ってくれるフランス人医師に(しどろもどろしながらも)ちゃんと症状から原因らしきものまで伝えることができるし、「○○かもしれない、と思うんですが・・」と言うことによって、お医者様のほうも目安をつけやすくなるみたいで。(もちろん、素人判断ではいけない、と思うので、ちゃんと病院などへ行ってるわけなんですが。)
日本に居た時は医者任せにしてしまいがちでしたが、こちらに来てからは積極的にネットで情報収集するようになりました。こういう姿勢が本当は大事なんじゃないかな、と。
在仏日本人も増えてきたことですし、今回のような問題が再々起こらないためにも、注意点を書き記した冊子などがあれば良いと思うんですが、そういうものを在仏日本人医師の方に作っていただけないものでしょうかね・・・。
yaco様
お返事遅くてたいへん申しわけありません。管理人です。
パリ在住の方ということで,やはり我が家と同じようなご苦労が多かれ少なかれあろうかと思います。
ネットで情報を得るというのはまあ大事な姿勢かとも思いますが,それにしてもかなりな金額を払って専門家に診てもらうわけですから,むしろできれば積極的に丸投げしたいところです。忙しいですし。で私などは「何やねん」とか愚痴ってしまうわけですが。
で,「冊子」などは,あるととてもいいと思いますが,あからさまに作ると角が立つのでなかなか作れないと思います……(「救急病院には行くべきでない」とか書くのはですね)。こっそりブログで情報を共有するのが吉かと。
あと日本人はおおむねフランス人の方に比べて手先が器用です。ので,フランスのプロの仕事は,一般に日本人にはちょっと満足できないでしょう。日曜大工(ブリコラージュ)が盛んなのは,一つにはプロの仕事が大したことない,という点にも原因があると睨んでいます。我が家も水道屋のお世話にしょっちゅうなりますが(これ自体日本ではありえないこと),彼らの仕事も「こんなんやったらオレがやった方が……」とか思うことしきりです。道具などがないから頼むだけで。
しかしフランス人の名誉のためにいえば,管理職になると,家族を大事にするフランス人にはあるまじきくらいにすごく働くそうですね。部下が働かないからですが。だから変に給料の大したことない中間管理職などになるよりも,ダラダラできるヒラのほうがよっぽどいい,と皆さんお考えのようです。
在仏日本人といえども、わたしはこちらに来て4年目になるので、それでも日本人特有の菌をいまだに保持しているのか?と思うと少し疑問です・・・。
ちょうど前のコメントをした後に妊娠がわかり、産院を探したのですが、有名病院はどこも予約で一杯。信じられないことですが、郊外の方でもパリ市内で出産したいがために、市内の産院に申し込むそうです。運が悪ければ市内在住者が郊外で出産ということに。これがパリの現状です。(日本ではどうなのかは知らないんですが。きっとこれよりは随分とマシですよね。)
気になる出血が続いたので、昨日「Urgence Maternite」に行ったのですが、2時間も待たされた結果、エコー撮影と尿検査。その間に流産してたらどうすんだ?とか思いつつも、慌てたって流産するものはするので、ひたすら待っていました。
お医者さんの数が少ないから、ってことみたいです。それを除けば、お医者さん&スタッフの皆さんとても良い方たちでしたけど。「緊急」と名のつく現場が緊急で処理してもらえないとなると、困りますね。
やはり利用者側が積極的に知識を貯え、賢くならなければいけないのかも。
しかし医者の良し悪しも本当に人によるので、中には良いお医者様も多くいらっしゃいます。信頼できるジェネラリストと、施設の整っている清潔な病院を探すのがポイントかと思います。
フランスの医療体制で唯一良い点は、安いことですね。以前、夜中にひどい頭痛がおきて救急病棟へ行ったことがあるんですが、CT検査などして、結局1ユーロも払わずに出てきました。(ただ、出るまでに5時間くらいかかりましたが・・・笑)
「時は金なり」を逆利用してるんでしょうか、フランス人は。時間さえかければタダになる・・。
今までけっこういろんな病院でいろんな検査したんですが、私立の保健と合わせればどれもほぼ無料。安ければ、早めに心配事を検査しておいて安心できるので、そういう意味では良いかと。
笑ってしまった医者の話
社会分析的ブログを訪問。
●苦労話(4): 信用できないフランス医療・大誤診の壁
当事者には、悪いけど笑ってしまいました。ごめんなさいね。
だって、知…
Medecin traitant
明日から「medecin traitant」制度が施行されます。日本語では何と訳されているのか知らないのですが…「主治医制度」?つまりは、自分のかかりつけのお医…
初めまして。
とてもユーモラスな投稿で思わず腹を抱えて笑ってしまいました。
フランスって見かけだけは先進国ですが
一般民衆のレベルはブラックアフリカやマグレブとほとんど同じなんですよね(笑)
そのへんのところは日本にいるとあまりわからないんですけどね。
町の自動販売機やコピー機なんてほとんど故障していて、動いている方が珍しいですよね。
信じられないけれどほうとうです。
この国ではあまり細かいことは気にしていたら生きていけません。
まあ、アラブ諸国に住んでいるのと同じとおもえばいいでしょう。
なにせバカな人、弱い人は容赦なく叩きのめされますから、、。
ここではすばしっこさと機知と知恵と用心深さが大切です。
でもあくまでユーモワをもって、何が起こっても当意即妙、臨機応変に
ひょいひょいと軽快なフットワークでいなしていくことがたいせつですね。
会社のインフラによって武装されまくっている駐在員はともかく、
まあ文化や食事など利用できるものもあるので
じぶんなりに愉しむだけ愉しんで、金と若さがなくなったらさっさと日本に帰ってしまうのが一番ですよ。
百休さま
はじめまして。フランス(パリ?)在住の方ですね。怨念のこもった(笑)コメントありがとうございます。
そうですね。「一般民衆のレベル」とかについてはコメントを控えさせていただくとして,フランスが「先進国」でないことはたしかでしょうね。日本に戻ってきたら,こんな大分の片田舎ですら未来都市に見えます。携帯だとか光ファイバーだとか,文明生活の点でですね。
アラブ世界のことは本でしか知りませんが,マンタリテはたしかに近いのかもと思います。イラク戦争へのフランスの態度も「アラブ寄り」とよく言われますし。何か事務手続きをする際には「インシャッラー」(神のみ心のままに。大意=「できたらやっとくけど。できなかったらごめんね」)という言葉がつねに脳裏をよぎりました。
日本では役所の窓口の人の方がいろいろ手続きの仕方とか教えてくれますが,フランスでは自分が知らないとまずいことが多々ありますよね。知らないと質問すらできない(聞かれたこと以外答えないから)。賢くないとやられてしまう。税務署で住民税を払うのにHôtel des Impôtに3回,Centre des Impôtに2回足を運ばされましたよ。忙しいのにまったくあんなことくらいで。
それはともかく,駐在員の守られ具合って,ちょっとすごくないですか。月々の家賃補助だけでも新卒が2~3人雇えてしまうほどでしょう。役人とかでも若いのに超高級アパルトマンに住んで,やってることと言えばお偉いさんが来たときの接待が主で。そんなポスト必要なのかなあ。郵政民営化より,是正すべきはこういう不均衡じゃないでしょうか。
それはともかく,「文化があって文明がない」フランスと,「文明があって文化がない」日本と,どちらがいいんだというと甲乙つけがたいかなとも思ったりしますです。