パリのギマール建築探訪

2021年11月24日

私の住んでいたパリ16区、ラ・フォンテーヌ通り界隈には、エクトール・ギマール(1867-1942)の設計したアール・ヌーヴォー様式の建築物が多く残っています。

カステル・ベランジェ 門扉
カステル・ベランジェ門扉

ギマールという人は、あのちょっと変わったメトロ(地下鉄)の入り口のデザインをした人です。屋根を含めた完全な形で現在も残っているのは、アベス駅とポルト・ドーフィーヌ駅のみとのことですが、屋根のないタイプのものは街じゅうごろごろしていますね。

ご存じのように、アール・ヌーヴォーというのは建築史的にはル・コルビュジエらの機能主義にあっさり駆逐されてしまうわけですが,こういうデザインって素直に楽しいし、いいじゃないですか(同意を求めてしまう)。色合いなんかも変わっているようでいて、自然界のものをモチーフにしているためか何か落ち着くし。というわけで私はこれがいたく気に入ってしまったのでした。

このセクションは2004〜2005年頃に制作しました。拙い写真はすべて自分で撮影しております。その後2012年頃の写真も補充しております。

Posted by 中野昌宏