第4回口頭弁論の報告

2020年12月13日

第4回では、そもそも「原理研(統一教会)」が「反社会的」と言えるのかどうか、という点について審理が進みました。

第3回の時点までに、原告(世耕氏)側は、明確に「原理研は反社会的」と言ってきました。だからこそ「原理研出身」だと言われると名誉毀損になるという理屈です。

これに対し第4回において、被告(中野)側は、「社会的には(特に安倍自民党内では)、必ずしも原理=反社会的とはされていない」と述べ、その点こそを社会に問うのが被告のツイートであったと主張しました。

また、原告側の準備書面では、世耕氏がこれまで一度もこの噂を否定したことが確認できないことについて、以下のように述べています。

2 原告が原理研(統一教会)に所属したことはない旨言明した事実が確認できないことについて

 被告は、原告自身が原理研(統一教会)に所属していたことはないとの原告のツイートは不見当であり、また、原告が公の場や雑誌記事、原告のホームページなどにおいても、原告が原理研(統一教会)に所属したことはないと言明した事実は確認できないなどと主張する。
 現職の参議院議員である原告が、特定の団体との関わりを強く否定する旨の発言をした場合には、国民に対して、当該団体に対する負のイメージを与えることにもなりかねず、そのような発言を自制することも考えられることからすれば、原告が原理研(統一教会)に所属したことはない旨言明した事実が確認できないとしても、それをもって、原告が原理研(統一教会)に所属していたことを積極的に推認することは不可能であり、相当性の根拠とはならない。

法廷において反社会的団体と自ら規定した団体に、いったい何を忖度しなければならないのでしょうか。

海渡弁護士はこの点について「実際のところ、否定した事実はあるのですか、ないのですか」と問いただしましたが、原告側代理人は「書面を準備します」とだけ回答しました。

裁判記録世耕,裁判

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