第13回口頭弁論の報告

4月22日金曜日10時より、第13回口頭弁論が開かれました。
今回は以下4つのポイントがありました。

①中野先生本人の陳述書の提出
②Dirk Voorhoof先生の意見書の提出
③世耕議員側の「証拠申出に対する意見書」の提出
④中野先生側の上記「証拠申出に対する意見書」に対する意見書の提出

Dirk Voorhoof先生は、ベルギー・ゲント大学ヒューマン・ライツ・センターの名誉教授として活躍されている、ヨーロッパ人権条約・表現の自由などの世界的にも著名な専門家です。
今回提出した意見書は2部構成となっており、

  • 今回の世耕議員側の訴えが、国際基準に照らし合わせ、市民の表現・情報の自由を侵害するものであること
  • 今回の訴訟が中野先生を威嚇し、あるいは嫌がらせをして黙らせることを目的とする訴訟(SLAPP)であること

を専門家の立場から詳細に説明する、大変心強い内容となっています。

一方、前回中野先生側が提出した人証申請書について、(異例なことですが、)世耕議員側から意見書が提出されました。
中野先生側が申し出ているジャーナリストの鈴木エイトさん・申惠丰先生・Dirk Voorhoof先生のみならず、原告としてスラップ訴訟を提起した世耕議員本人の尋問すら不要であり、また中野先生本人の尋問も立証趣旨および尋問事項において制限されるべきである、とするものでした。
今回の訴訟は、世耕議員の側から(一切の予告もなく、突然に)起こされたものでありながら、どうして世耕議員本人の証言が必要でないのか、まったく理解に苦しみますが、この裁判が中野先生に口をつぐませるための、SLAPP訴訟であることがいっそう明確になったと思います。

そのため、世耕議員側に対抗し、中野先生側でも反論意見書を用意し、中野先生が申し出ている証人尋問はすべて必須であり、とくに世耕議員本人の尋問は欠かせないことを改めて反論・主張しました。

当日の弁論では、裁判所としては本訴の原告でもある世耕議員本人の尋問は行うつもりであり、このまま(世耕議員側は本人不要としているため、尋問の申請をしていません)では中野先生側から主尋問するということになってしまうが本当によいのか、と裁判官から世耕議員側代理人に確認する一幕もありました。

いよいよ法廷で世耕議員の主張を聞くことができそうです。今後の展開にご注目ください。
引き続き皆様からのご支援を賜れますと幸いです。