2014年度ゼミ合宿(大分)報告

2018年7月9日

IMG_6548s9月中旬に、私の古巣である大分県は久住高原で合宿を行った。東京からかなり遠いわけだが、都会っ子たちに、ここの自然をどうしても見せたかったのである。

皆さんにしばしば「合宿って何するんですか?」と聞かれる。もちろん観光や遊びもするが、うちのゼミではちゃんと勉強もする。2泊3日の合宿だが、1日目は4年生の成果報告会、2日目はスペシャルゲストによる講演会であった。

4年生は、前期に『神話で読み解くディズニー映画』という冊子(A4版・94ページ)を制作した。これは、ジョセフ・キャンベルの「単一神話(Monomyth)」論をツールとして、ディズニー(アニメ)映画37本に適用してみて、人気のある作品はたいていこの構造に則っている、ということを実証しようとしたもの。大塚英志さんがよく言っている方向性だ。結果として、完全にはうまく実証できていないのだが、読んでそれなりに面白い読みものにはなっていると思う。

スペシャルゲストには、何と、この宿泊先まで、前衆議院議員さんがお2人も来てくださった。鹿児島の川内博史先生、京都の平智之先生。お2人は最近「共生社会実現研究所」を立ち上げられたという。私も2008年から「現代社会の諸問題」という科目に「共生のための社会理論入門」というサブタイトルをつけてやっているので、基本的なところで話が合うし、学生も含めて有意義なディスカッションができた。もっともっと細かい点に突っ込んで議論していきたいところだ。この内容のフォローアップはまたここでもしてみたいと思う。

いまの日本は、われわれ一般庶民・生活者がちゃんと政治のことを知り、考えないと大変なことになってしまうという、とても危険な状況にある。私のゼミ生が直接政治の世界に進むことはあまり考えられないが、大学生たるものこうした社会人としての教養は必須である。私のゼミではこれからこの方面にも力を入れていきたいと思っている。もちろん、楽しく。