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雑文 Archive

受験と資本主義,それによって歪む人たち

落ちたって、いいじゃん! 逆転発想にこそ難関中学合格のカギがある

著者/訳者:金 廣志

出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)( 2009-10-02 )

単行本 ( 245 ページ )


受験シーズンである。

うちの大学も入試期間であるが,世間では中学も高校もその他もろもろも受験シーズンなのである。

愚息も中学を受験し,どうにか第一志望校に合格して,それはたいへんよかったのだが,塾や学校や地域まで空気が荒んでいて,こんなことでいいのかという思いでいっぱいだ。そこで気づくのが,「合格=人を蹴落とす」という発想をしている人があまりに多いということだ。塾でもそのような空気が当たり前らしい。

私自身が塾で中学受験の準備をしていたときは,そんな雰囲気ではなかった。関西だし,30年前だから,違ったのかもしれないが,ともかく,「ここにいる全員で合格しようぜ」というムードだったし,塾の先生もそう誘導していた。「競争」というのはつねに厳しいものだけれど,そういうムードであれば,よい意味で切磋琢磨できるし,能力も発揮できるものである。同級生たちが単なる「ライバル」ではなく,「戦友」となるからだ。

それなのに,塾にも学校にも「友達」がいなくなってしまっているのが現状だ。私にとっては,塾で一緒だった連中は,いまだによい友達なのだが,息子にとっては一刻も早く離れたい相手のようである。ずっと敵視されていて,いつもお前はオレより塾のクラスが下だとか,何だとか言われ続けてきている。だいたい,双方が同じ学校に合格して,同級生になる可能性も十分あるではないか。彼らはいったいどの顔をしてその学校に行くつもりなのだろうか。

とか言っていると,私の周りに限っては,そういう心の汚い者はやっぱり結果が出ていない傾向にあるようだ。そのように子どもを批判するのは気が引けるが,親がつねづねそういう教育をしているから,子どもがそういう考えになるのである。そういう親たちは平気で差別的なことを口にする。

受験という競争でほんとうに大事なのは,自分に勝つことであって,他人に勝つことではなく,まして他人を蹴落とすことではないのである。さっきテレビに荒川静香さんが出ていたが,彼女も他人の演技をいっさい見ずに金を穫ったのであった。自分がしっかり自分の力を出せるかどうかだけ考えればいいのに,他人の足を引っ張ろうとする連中はまことに困る。受験に勝っても人格が歪んでは元も子もないのに。

資本主義もやはり同じ構造の問題を抱えている。問題なのは,みんなが生産性を上げるため,切磋琢磨するために競争があるはずなのに,自分を高めるよりむしろ「人を蹴落とす」ことが主題になってくる。みんなパツパツだから,たしかにそうならざるをえないところがある。でも,経済競争に無理やり勝ったとしても,友達を失ったり周りがボロボロになっては,つまらないとは思わないのかという話である。

小泉新自由主義改革から民主党政権に揺り戻しているはずが,例の「事業仕分け」に見るようにやっぱり小泉流は維持されている。世間にも「競争」が大事だという考えは根強い。しかし世の中には,よい競争と悪い競争がある,という点は心しておかねばならない。本当のところ,「カネにならない仕事はやらない」というのでは世の中回らない。人々が集まって生きているからには,相互扶助は不可欠だ。そのことを民主党はわかっているのかいないのか。小沢みたいなことをしていては,自民党時代のデジャヴュではないか。

競争とかいうよりも,全体を(家計部門を)底上げすることを考えないのであれば,民主党も自民党と同じ運命を辿ることになるだろう。

倒錯的盗作

最近,レポートの剽窃をどうするかでいろいろ対策を練っている。

これまでは一つ一つのレポートについて,長めのセンテンスをとってきて検索窓に貼り付けていた。150人分のレポートだとそうとう骨の折れる仕事である。しかも私は一つの講義で2度3度レポートを課しているので,単純にその2〜3倍になってくる計算だ。そろそろやっていられない。

というわけで,いろいろと調査すると,英仏独西語については「turn it in」というのが定番らしい。日本語化されるという噂がありつつも,出てない様子。それは分かち書きが最初からできている言語と一緒にはならんわな。けっこうたいへんなはずですぞこれは。

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ダフ屋の経済学

前のエントリーの続き。

たとえば中世イタリア商人の場合を思い起こそう。なかなか東方の文物を自分で買いに行くわけにもいかないので,世の消費者の代わりにこれらを買いに行ってくれるかぎりでは,これは「仲介業者」であろう。他方,子どもが買おうとしているそばから割り込んできて買い占め,子どもたちに高く売りつけようとする輩は「ダフ屋」と呼ばれるのが相当である。

仲介業者であれダフ屋であれ,どうして値をつり上げることが可能なのかというと,財が希少である(その財の生産量が少ない――東方の胡椒にしろ,プラチナチケットにしろ)ために買い占めが可能で,したがって市場を独占ないし寡占状態とできるからである。独占/寡占ができれば,価格は(需要水準の範囲内で)かなり自由に設定できる。誰も欲しくないものであるならばともかく,誰もが欲しいと思うものならば,かなりの高値がつけられる。震災時の便乗値上げ(大根一本1000円……)などを思い起こせばよいだろう。

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ひどい商売

最近うちの子どもたちがハマっている遊びがある。タカラトミーから出ている「ベイブレード」というコマである。これで友だちと対戦するのが楽しいらしい。

ただ単にコマを買ってきて戦わせるだけでなく,パーツを組み換えて自分なりの最強ゴマを作るのである。デフォルトの状態で攻撃タイプ・防御タイプ・持久力タイプなどがあるが,回転を支える先端部分のパーツの形状もいろいろあるし,爪をつけてみたり,重心の低いタイプ,上から攻撃できるタイプなどといろいろ作りかえることができる。「ベイポインター」というものがあり,対戦結果がポイントとして記録される。自分のコマを鍛えて,友だちに勝って,ポイントを貯めると,何かもらえるものがあるようだ。

それは楽しいと思うが,このコマが現在入手困難である。というか,品薄なので,そこに目をつけたおもちゃ業者が買い占めて値をつり上げているのが腹立たしい。

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どんな壁紙なのか?

いつものようにグーグルで,諸般の事情あって「一般化フレーム問題」なんかで検索をしていたときのことである。

見慣れた論文や書誌情報のリストに紛れて,瞠目すべきサイトがヒットしているではないか。曰く,

一般化フレーム問題 壁紙 – 壁紙.com

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4月病

いよいよ新学期が始まります。この時期われわれの業界では,けっこう「4月病」になる人が多いです。

うちの学部は新設なので,新担当科目が目白押しだし,新しい学生さんたちがくるだろうし,いろんな意味で未知の領域に足を踏み入れることになります。長年教員してても新学期は不安と緊張が高まるのに,今年はそれはもう格別です。

期待に胸をふくらませてくる学生さんたち(しかもかなり優秀)には申し訳ない話ですが,まあこちらとしてはそれが実情であります。波に乗れば大丈夫なので許して。

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SPYSEEというサービス?

最近立ち上がったこのサービス,どうなのだろうか。

実は,ある同僚から「スパイシーってサイト知ってますか? 知りあいが,ストーカーにあってるんじゃないかって怖がってるんですけど」とタレ込み(?)があったのだ。私はこのサービスをすでに知っていたので,「あぁ,それはストーカーじゃなく(人間が見張ってて,ちまちま情報をまとめてるのではなく),機械が自動でやってるんですよ」とお教えした。

「そうなのね~。削除依頼もできるのね~」(一件落着)というハナシだが,考えてみればたしかに,機械がやろうと人間がやろうと,やっていることはいかがなものかと思わなくもない。いま個人情報の保護がこんなに(過剰に)うるさく言われてるというのに,何だこれはと。たとえすでにネットに出ている項目を集約するだけであっても。たとえググったら同じことであっても。一般の方はどうかわからないが,ネットに出店を出すのが前提のわれわれのような存在にとって,ばっちり写真までクロールされちゃうのなんて,ちょっとコワい・気持ち悪いのは事実だ。グーグル自体もコワいと言われてるのに。

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年齢・性別推計,驚きの真実

どなたも別にお知りになりたくない情報でしょうが,個人的に驚いてますので書きます。

以前「なかのひと.jp」について書きました。ブログパーツとして,どの「組織」から当該ブログが見られているかという統計情報を,地図と組み合わせて見せてくれるやつです。それはプロバイダから見ている人は除かれているわけです。

その「組織」というのは,当然構成員がいっぱいいるわけですが,その男女比もだいたいわかる(決まっている)わけですよね。で,それを足し合わせると,計算上の男女比が出てきます。「なかのひと」は,いまどうやらそういうことを新機能として(お試し版ですけど)つけています。

それの結果たるや。とても驚く結果です。

見たいですか?

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准教授になりました。それがどうした

さて私こと,この4月から「准教授」になった。別にめでたいことはない。フツーである。全国的に呼び名が変わったのである。

今までは,「教授,助教授,〔(専任)講師〕,助手」が日本の大学教員の職階だった(講師は大学によって置いても置かなくてもよい)。これが学校教育法の改正で,「教授,准教授,〔講師〕,助教,助手」となったのだ。まあここまではご存じの方も多くおられるかと思う。

なぜこうしたかというと,いろんな理由があるようだ。まず大きな変更は,旧助手を「助教」と「助手」に分けたこと。「助教」ってあなた。

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試験の採点シーズン

採点シーズンである。

ある大学教員の友人から,次のような相談が寄せられた。以下Q&A形式でそのやりとりを紹介する。

Q. 私が担当している遠隔講義で問題が起こったのですが,相談にのっていただけないでしょうか。

実は昨日,遠隔講義担当の職員さんから「○学部の受講生のなかに,毎回,配布資料だけ受け取って,出席カード提出を他の人に頼んで,最初の2,30分で退席している者がいる」という「告発」メールをもらいました。メールには当該学生の学籍番号と名前が記されていました。

私は,基本的に△×キャンパスから講義をしていたので,教室のTVカメラだけでは○学部の教室(※別のキャンパス)の細かい様子は把握できませんでした。また,2回だけ○学部で講義をしたのですが,メールによると,当該学生はその回だけ最後まで受講していたとのことです。

この学生の成績評価をどのように扱えばよいのか迷っています。今までの平常点を鑑みると,期末試験でもそこそこの成績をとって,単位を認めることになると予想されます。

ストレートに出席と試験結果で成績をつければ,こうした問題が表面化することなく無難に済ますことができます。でも,それは私の信念に反する行為ですし,何よりも他のまじめに受講している大半の学生達のことを考えると,「フリーライダー」を認めるわけにはいきません。

また,上記のメールを信じて,当該学生を落とすと本人からのクレイムがあると予想できます。そのとき,証拠は職員さんからのメールだけになります。姑息な手段をとって単位をゲットしようとするような学生ですので,もしかしてその職員さんを巻き込むと,「逆恨み」されかもしれません。ですから,私個人としてはこのメールを証拠に使うのにためらいがあります。

当該学生の期末試験の成績が悪けりゃ何の問題にもならないんですけどね。お忙しいところ恐縮ですが,ご意見をきかせていただけると有難いです。

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